私は根っからのおじいちゃん子。
地元北海道では色んな種類の魚がいるので、小さい頃はおじいちゃんと一緒に毎週のように釣り堀に行っていました。
北海道の釣り堀でよく釣れるのがオショロコマ、ヤマメ、ニジマスなどサケ科の魚です。
魚釣りをしている間、おじいちゃんがよく聞かせてくれたのが“ヤマメとサクラマスの違い”でした。
今回は日本で生活するのに疲れてしまったあなたに向けて、私の大好きだったおじいちゃんが言っていたヤマメとサクラマスのお話しをします。
もくじ
ヤマメとサクラマス
ヤマメは北海道、本州、九州などの川の上流に生息する全長20cmくらいのサケ科の魚です。
サクラマスもサケ科の魚で、全長60~70cmとヤマメよりも3倍ほど大きく見た目も違いますが、実はサクラマスとヤマメは同じ魚だって知っていましたか?
川での生存競争は厳しく獲れる餌の量も限られているため、餌にありつけなかった通称“負け組ヤマメ”は餌を求めて海へと下ります。
海へ出ると敵も多いのですが餌も沢山あるので、大海原(おおうなばら)で生活するうちに体がどんどん大きくなっていきます。
そして海へ出てから一年後に、“負け組”と呼ばれたヤマメ達は “勝ち組ヤマメ”よりも3倍以上大きな体になって、赤ちゃんを産むために故郷の川へ戻って来ます。
危険な海を生き抜いた彼らの体は天敵のアザラシなどに襲われ傷がついていることもあるそうです。
そんなヤマメを私たちは桜の咲く時期に川へ戻ってくることから“サクラマス”と名付けました。
「負け組ヤマメからサクラマス」へ、人生大逆転ストーリーですよね?
そしてこの話は、日本が嫌で海外に出たいあなたにも当てはまると思うのです。
逃げたって良いじゃないか
アメリカやイギリスへ来る留学生全員が海外に興味のある人たちとは限りません。
- 日本で生活するのに疲れてしまった人
- 日本の大学受験に失敗した人
- 「いい大学に入れば、いい会社に入れる」というレールにしかれた人生に疑問を持った人
私は海外生活6年の中で、失敗の烙印(らくいん)を押されるのが嫌でアメリカに来た学生を沢山知っています。
日本の大学受験に敗れたかもしれませんが、それで人生終わりなんて思っちゃいけません。
日本で“社会不適合者(社会でうまくやって行くことが難しい人)”と呼ばれようが、私の周りには留学生のうちからホテルでキャリアを積んでいる者、レストランの店長になった者、医者を目指して勉強する者など、日本を出て海外で伸び伸び生活しています。
私自身も高校生の時に周りの学生に馴染めなく、もっと自分自身でいたいと思ったことが海外に出たいと思うキッカケの一つでした。
日本では未だに「出る杭は打たれる」文化が残っているため、住みにくいなと感じている人も多いでしょう。
日本に生まれたからといって、日本にずっと住まなくてもいいんです。
生まれ故郷の河川を下り海へ渡ったヤマメのように、あなたも日本を出て海外に飛び出してみることが出来るんです。
あなたの大海原はすぐそこかもしれない
海外に出てみると、いかに自分が狭い世界で暮らしていたのかわかります。
私は日本を出たことのない学生に対し、海外で1週間でも2週間でも暮らしてみなさいとアドバイスを送ります。
高校3年生まで日本から出たことがありませんでしたが、夏休みを利用してドイツでインターンシップを経験しました。
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【高校生がドイツでインターンシップ】初めての外国にキタ~~!Vol1
ドイツに行ってから8年経ちましたが、初めて国際線に乗る緊張、飛行機がドイツに着いた時の興奮、足のない人が路上で物乞い(ものごい)している姿を見た衝撃などは今でも鮮明に覚えています。
サクラマスが海で生活しているうちに体が大きくなるように、あなたも言葉の壁に当ったり、文化や食生活が違ったり、同じ人種がいない環境で生活することで成長し、広い視野が持てるようになるのです。
そして海外に出てみると、いかに日本が安全で、食べ物も豊富で、便利で生活しやすい国だと分かるでしょう。
私もドイツに行ってから、日本が大好きになりました。
サクラマスが産卵をしに河川へ戻って来るように、日本が好きになったら戻って来れば良いじゃないですか。
大事なのは勇気を振り絞って、日本を出てみること。
さあ、大海原を見に行きましょうよ。
まとめ
- ヤマメとサクラマスは同じ種類の魚。川で生存競争に負けたヤマメが海に下りて、豊富な餌と数々の敵の中で生き抜くうちに体が大きくなり、”サクラマス”として産卵期に川へ戻る。
- 留学生全員が海外に興味があるから日本を出るのではなく、大学受験に失敗や日本での生活が苦しくて日本を出る人も多い。
- 一度でも良いから海外に行くと、新しい視野が広がり日本がもっと好きになる。
日本での生活が嫌になったら思い切って海外に出てみましょう。
きっとあなたらしいあなたになれるはずです。
こちらでは、私がなぜアメリカ留学を選んだのかが書いているので是非参考にしてください。