Shopping is my cardio. - Carrie Bradshaw
買い物は私の有酸素運動よ。-キャリー・ブラッドショー
“ブラックフライデー”
2016年からはイオン、今年は日本のアマゾンでもこのブラックフライデーセールがあったことから、近年日本でもこの言葉を聞くことが多くなったのではないでしょうか?
ブラックフライデーとはアメリカで一番大きな祝日Thanks Giving(サンクスギビング|11月の第4木曜日)の翌日の金曜日のことを指します。
日本語に直訳すると“黒い金曜日”という意味ですが、1年中赤字のお店がこの日だけで黒字に変わるくらいお客が訪れることから、そう呼ばれています。
このサンクスギビングというのは日本でいう“大晦日”みたいなもので、大半の仕事が休みになり、遠く離れた家族も一堂に集まり食事を共にします。
そういった意味では次の日のブラックフライデーは、日本の正月に近いかもしれません。
日本の正月も買い物客でデパートが賑わうと思いますが、このブラックフライデーも買い物客でモールやデパートが人で埋め尽くされます。
またブラックフライデーは、クリスマスまで続くホリデーシーズンの幕開けとも呼ばれます。
アメリカに住んでいれば誰もが一度は買い物をしたことがある日ですが、今回はそのブラックフライデーについて発信します。
もくじ
歴史
ブラックフライデーの歴史は、1800年代後半まで遡ります。
それまでサンクスギビングというのは、アメリカの祝日の中には含まれておりませんでしたが、当時のアメリカ大統領エイブラハム・リンカーンがサンクスギビングを祝日として、11月最後の木曜日に認めたことから始まります。
当時はブラックフライデーという言葉は使われておりませんでした。
1905年にはカナダの都市トロントにあるデパートEaton’s(イートンズ)が、サンタクロースの格好をして街中でサンクスギビングパレードを行いました。
今ではサンクスギビングパレードといえば、Macy’s(メイシーズ)というデパートがアメリカでは有名ですが、実は最初にパレードをしたのはカナダのイートンズなんですね。
遅れる事1924年にメイシーズがニューヨークシティーで、現在でも有名なサンクスギビングパレードを初めて行いました。
このパレードのお陰で周りの小売店は買い物客で溢れかえったそうでが、このパレードが行われるまではホリデーシーズンの宣伝をしてはいけないというお店同士の暗黙の了解があったそうです。
1939年のサンクスギビングは、アメリカは世界恐慌の真っ只中。
リンカーン大統領が11月最後の木曜日をサンクスギビングと定めたわけですが、ホリデーシーズン(サンクスギビングからクリスマスまで)が短すぎてこのままでは倒産してしまうと、当時の大統領フランクリン・ルーズベルトにアメリカ中の小売店が抗議をしました。
ルーズベルト大統領はやむおえず、サンクスギビングを一週間先(11月の第4木曜日)にずらしましたが、時すでに遅し。
10月の末にサンクスギビングの日を変えてしまったものだから、国民多くがすでに予定を入れてしまっていたのです。
彼らの多くはこの日をサンクスギビングにもじり、“Franksgiving(フランクスギビング)”と呼んだそうです。
結局この案はアメリカ50州のうち、25州にしか受け入れられず、テキサス州とコロラド州にいたってはサンクスギビングを2度祝うことになりました。
ルーズベルト大統領の案が法律で可決され、全ての州でサンクスギビングが11月の第4週と認められたのは1941年の事でした。
1950年代に入ると、働いている人の多くが仮病を使い、サンクスギビング明けの金曜日に仕事を休むようになります。
サンクスギビングから日曜日まで休むと4連休となるため、買い物をしたい人や家族と旅行に行く人が増えたのが原因でしょう。
誰が仮病で誰が本当に病気なのか、会社もわからなくなってきたこともあり、サンクスギビング明けの金曜日も休みにする会社がこの時に多くなりました。
“ブラックフライデー”という言葉が実際に国民の間で使われるようになったのは、1966年に入ってからです。
The American Philatelistという切手収集者向け雑誌で広告が掲載されたことや、フィラデルフィア警察署が街なかの交通渋滞や買い物客で溢れかえった道をみてブラックフライデーと呼び始めたそうです。
この時はまだブラックフライデーという言葉は、悪い意味合いで使われていたのが分かります。
当然ながら小売店は1年間で1番の売り上げを上げる日を、悪い意味合いでブラックフライデーと呼ばれるのを好みませんでした。
そこで小売店は“ビックフライデー”や“ファミリーデー”という言葉を使い宣伝を始め、この日をポジティブな印象に変えようとするのです。
結局これらの言葉は浸透しませんでしたが、買い物を楽しむというポジティブな印象を残すことには成功。
現在は小売店が赤字から黒字になるくらい忙しい日として、“ブラックフライデー”という言葉が使われています。
ブラックフライデーセールの内容
アメリカ人は割り引きが大好きなので、ブラックフライデーの日は朝から並ぶ人、早ければ一週間前から小売店の前にテントを張って待つ人までいます(目玉商品は量が限られているため)。
実際にこれは大手家電量販店Best Buy(ベストバイ)のホームページに載せられた今年の広告です。
テレビが3-4万円引きと確かに魅力的です。
その他にもパソコンやゲーム、カメラとありとあらゆる商品がこのブラックフライデーは割引になります。
ブラックフライデーセールの多くはサンクスギビングの日の夜から(早ければ1週間前から)始まります。
ほとんどのアメリカ人はサンクスギビングに家族で集まり食事をするのは昼食が多いため、夜は買い物に出かける人が多いですね。
今年は日本のアマゾンでもブラックフライデーセールがあり、大変注目されました(11月22日から11月24日まで)。
黒色にちなんだ商品が割引対象になっていたらしいですが、半額以上の商品があったりと非常に盛り上がったそうです。
まだ間に合うブラックフライデー
アマゾンのブラックフライデーは終了してしまいましたが、楽天では11月28日10:00から11月30日の23:59分までブラックフライデーを行うそうです。
お買い物くじやポイント最大44倍の商品まであるそうなので、アマゾンで買い損ねた!という方はぜひチェックしてみてください。
またアマゾンでも、ブラックフライデーに似たサイバーマンデーセールを12月6日9:00から12月9日23:59分まで開催しているそうなので、こちらもぜひオススメです。
まとめ
- ブラックフライデーとはサンクスギビング(11月第4木曜日)明けの金曜日を指す。
- 小売店が1年の赤字を1日で黒字に変えるほど忙しくなる事から、ブラックフライデー(黒い金曜日)と呼ばれる。
- ブラックフライデーの歴史は1800年代までさかのぼり、最初は悪い意味でブラックフライデーと呼ばれていた。
- アメリカでも買い物客で、この日は大盛り上がり。近年では日本でも盛り上がりを見せる。
皆さん、今年はブラックフライデーセールで既にお買い物はされましたか?
普段は買い物をしない私も、割引に釣れられこの日だけはついつい買い物をしてしまいます。
買い物に行く際は“半額”や“1万円オフ”という言葉に惑わされないよう、買い物リストを作ってからデパートに行った方がいいかもしれませんね。
以下の記事ではブラックフライデーの裏側を暴露します。