ビザは日本人の私たちがアメリカで生活するために必要なもの。
学生が取得するF1ビザからアスリートが取得するP1ビザまで、様々なビザが存在します。
私はアメリカで大学生だった時にF1ビザを取得し、現地の会社に勤めた時はE2ビザを取得しました。
ところでこのE2ビザは転職する時に移行できるのでしょうか?
結論から言うと、E2ビザの移行は出来ません。
現に私はE2ビザの移行に失敗し、日本への帰国を余儀なくされました。
そこで今回の記事ではなぜE2ビザの移行は出来ないのか、またアメリカで転職するのは可能なのか説明します。
もくじ
なぜE2ビザは移行出来ないのか?
まず初めにお伝えしたいのは、E2ビザはあなた個人に発行されるものではなく、スポンサーとなる会社に発行されるものです。
あなた宛にビザが降りてもそれはあくまで会社が保持しているものであり、あなたの意思でそのビザを他の会社に移行することは出来ません。
いくら2年間有効のE2ビザを取得しても、あなたがその会社を辞める・解雇されると有効期限に関係なくビザは無効になってしまうのです。
現に私は取得したビザを自分のものだと勘違いしていて、会社を解雇された後ビザが無効になり、知らぬ間に不法滞在者となった経験があります。
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E2ビザはあなたのものではなく、あくまでもスポンサーになった会社で働くためのビザだと言うことを忘れないようにしましょう。
アメリカで転職するためには?
外国人である私たちには転職は出来ないのでしょうか。
あくまでもビザの移行は出来ないのであって、アメリカで転職することは出来ます。
会社を辞める前に転職する、または辞職・解雇されてから60日以内(グレースピリオドと呼ばれる)に新たな会社で新規でビザを申請すれば、日本に一時帰国しなくても転職することが可能です。
しかし転職先はEビザの企業登録を済ませている会社でなければいけません。
会社の資本金が10~20万ドル程度であることや、アメリカ人を○人雇用していることなど、Eビザのスポンサーになるには条件があるため、転職する前に確認しましょう。
また転職する際には以下の書類が必要になります。(※必要書類は場合により異なる)
- パスポートのコピー(カラー)
- E2ビザコピー(カラー)
- E2ビザ申請書類(以前の会社から)
- 給与明細 過去3ヶ月分(以前の会社から)など
見てわかるようにほとんどの必要書類は以前の会社に協力してもらう必要があるため、辞めたからと言って関係を切るのではなく、辞めた後もこまめに連絡を取ることが大切です。
大切なので何度も言いますが、あくまでもE2ビザは自分のものではなく、会社が保持していると言うことを忘れてはいけません。
本来であれば60日以内に次の職場を探さなければいけませんが、会社に交渉し、辞めた後もビザを会社に残してくれることになれば、グレースピリオドの心配をせずに次の仕事を探すことが出来ます。
しかしこれはあくまでも口約束のため、なにも保証はありません。
実際に私はオーナーから辞めた後もビザを会社に残しておくと言われたものの、蓋を開けてみたらビザがキャンセルされていました。
もし辞めた後もビザを会社に残してもらう場合は、メールでやりとりをするなど書面上の証拠を残すことをお勧めします。
まとめ
- E2ビザはあなた個人に発行されるものではなく、スポンサーとなる会社に発行されるもの
- 自分の意思でビザを他の会社に移行することは出来ない
- 会社辞める前、または辞職・解雇されてから60日以内(グレースピリオド)に別の会社でビザを申請すれば転職が可能
- 転職時に必要な書類は以前の会社に協力してもらう必要があるため、辞めたからと言って関係を切るのではなく、辞めた後もこまめに連絡を取ることが大切
会社にビザ申請を全て任せるのではなく、自分から弁護士に確認するなど能動的に動くことがアメリカでうまく立ち回るために必要です。
私たちはアメリカで外国人である以上、自分のステータスは自分で守らなければいけません。