ネットを見ると意外と母校NICについての情報がないと知り、今回は卒業生の私がリアルな声をお届けしたいと思います。
NIC International College in Japan とは?
これまで全国2300を超える高校から約1万人の学生がNIC から海外進学。今まで普通に日本で暮らしてきた人や、短期間のホームステイしか経験したことのない高校生でも、海外の大学をトップレベルの成績で卒業できるための、1 年間の特別な教育を行っている。15 ~ 20 名のレベル別少人数クラスで、全てネイティブの教授によるディスカッション中心の対話型授業。短期間でネイティブと同等レベルの英語力を身につけ、本気で成長したい人だけが集まる環境を提供。
参考:スタディサプリ進路
NICはこんな人にお勧め
- 金銭的、時間的に少しでも余裕のある人
- 留学先に誰も知り合いがいない人
- 留学する前に自分の英語力を最大限伸ばしたい人
- 膨大な量の課題をこなす自信がある人
- 4年制大学卒業を本気で考えている人
こんな人にはお勧めできません
- 出来るだけ費用を最小限にして留学したい人
- 最短で留学を終わらせたい人
- 目的はないがとりあえず海外に留学したい人
- 英語の成績が優秀で、短期でも留学経験がある人
- 勉強するのが嫌いな人
留学を望む全ての人にNICが適しているかと言われれば、私はそうではないと思います。
なぜ私がそう思うのか、ここからはNICのメリット・デメリットについて詳しく説明していきます。
メリット | デメリット |
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もくじ
メリット1: 先輩のネットワークが広い
他の英語学校になく、NICにしかないもの。
それはNICの歴史、そして世界中で活躍する先輩方とのネットワークです。
1988年にネバダ州立大学日本校(1994年NICに改名)として開校してもう30年以上立つので、NICの先輩は世界中で活躍されています。
なので自分がこれから進学する留学先に、NICのOBが留学中ということだって十分考えられるんですね。
特に私が在学したネバダ州にはNIC出身の留学生も多く、留学した当初は現地に住む先輩たちに沢山のアドバイスをもらいました。
生活するために必要な家具・食材を先輩の車に乗って買いに行ったこともありますし、街の観光に付き合って頂いたこともあります。
海外という見ず知らずの土地に飛び込む学生にとって、留学先にNICの先輩がいるのは心強いこと間違いありません。
メリット2: 留学先でも困らない勉強法が身に付く
NICは基本的に英語を学ぶ場所ですが、私は英語以上に“勉強する癖”を学ぶ場所だと感じます。
高校3年生の時に進路を就職から進学に変えた私は、高校在学中は全くと言って良いほど勉強していませんでした。
なのでNICに入学してからは、毎日課題に追われるわけですからそれはもう大変。
朝7時に起きて満員電車に揺られながら新宿の学校まで30分。
8時半に授業が始まり12時に終わって昼食を取ると、すぐ次の課題に掛かる毎日でした。
週末は朝から晩までバイトで時間を取られてしまうため、時間さえあれば常に予習・復習・課題をやっていました。
当時のスケジュール
NICはそれくらいハードです。
ですが約1年もそのような毎日を送っていると、自然と体に”勉強する癖”が身につくんですね。
この勉強する癖が身についているといないのでは、留学してから天と地の差があります。
やはり留学すると親から離れて暮らすわけなので、親の干渉もなく自由に暮らせます。
”留学=勉強”という本来の目的を見失い、海外旅行にでも来ているのかと思うような留学生を沢山見てきました。
もちろん個人差はありますが、留学前に勉強する癖を身につけておくことで、親元を離れても本来の目的を見失うことなく勉強に集中することができます。
メリット3: NICを経ると海外大学卒業は意外と簡単
College Boardの調査ではアメリカ全土の平均大学卒業率は約60%を下回っていると言われています。
日本の平均卒業率が約90%なのを考えると、いかにアメリカの大学が「入学が簡単で、卒業するのが大変」かお分かり頂けるのではないでしょうか。
留学当初は「今まで以上に勉強しないと卒業できないな」なんて考えていた私ですが、留学してみて驚きました。
「課題がNICの半分しかないじゃないか!」
もちろん留学先の大学のレベルによって課題量は違いますが、私が在学した大学の課題量は、NICの課題量と比べて遥かに少なかったです。
しかし周りの留学生、さらにアメリカ人生徒までもがその課題の多さにに驚き苦しんでいたんですね。
NIC生徒には少ないと感じた課題も、他の生徒は多いと感じたそうです。
そのお陰で私は一つ一つの課題の質を高めることができましたし、何より空いた時間を使ってアルバイトをしたり、新しいことにチャレンジすることができました。
もちろんNICの課題量についていけない生徒は、留学してからも課題に追われる日々を送るかもしれません。
ですがNICで在籍するクラスのレベルに関係なく、もしあなたがNICでトップクラスの成績を残せたのであれば、留学先の卒業は簡単なものとなるでしょう。
デメリット1: 大学卒業に余計な時間とお金がかかる
ここからはNICのデメリットを3つ紹介します。
NIC26期生としてアメリカ・ラスベガスの大学に進学した私ですが、こちらの表はNIC入学から大学の入学までに掛かった費用をまとめたものです。
入学するまでに掛かった費用
NIC International College in Japan(1年) | 約200万円 |
生活費(東京一人暮らし) | 約120万円 |
ネバダ大学リノ校 夏季講習(3ヶ月) | 約65万円 |
合計 | 約385万円 |
月平均 | 約26万円 |
東京での一人暮らし、NIC提携校の夏季講習に参加したことで費用は高くなっていますが、NICの1年間の学費だけでも約200万円掛かりました。
私が通った短大の学費が2年で約200万円だったことを考えても、NICの学費は安くはありません。
200万円あればアメリカの学費の安い短大を卒業できてしまうわけですから、「あなたが本当にNICに行く必要があるのか」考えてみましょう。
【徹底検証】留学前に語学学校・英語学校は行くべきか?では、留学までのルートを比較していますので、ぜひ参考にしてみてください。
NICに1年間在学することで、日本の大学に進学した同級生と就職時期が一年遅れる可能性もあります。
「留学はしたいけど、早く社会に出たい!」という方はNICではなく、直接留学した方が良いかもしれません。
デメリット2: 先生の教え方にバラつきがある
NICの先生は全員英語をネイティブに話し、授業は全て英語で進みますし日本語をクラスで使うと減点の対象になります。
クラスの進み方も海外の大学仕様になっており、日本にいながら海外の大学に通う事前練習が出来るわけです。
英語力に合わせて1~6レベルに分かれており、レベルが同じでも授業が午前・午後かによって教える先生が異なります。
そして全ての先生が同じ授業の進み方かと言われると、決してそうではありません。
もちろんロボットではなく、人が教えるので相性の良し悪しはあるでしょう。
ただその授業を受けたほぼ全ての生徒が、不満を漏らしている先生がいることも確かです。
NIC在学中に8人くらいの先生の授業を受けましたが、成績の付け方、授業の進み方といった点で「自分と相性が良くないな・・・」と思った先生が2人ほどいました。
これは決して課題が多い、採点が厳しいからという理由ではなく、あくまでも採点方法で不明瞭な部分があったりしたからです。
もちろん生徒によっては気にしない人もいましたが、私はそういった細かい部分が気になりました。
デメリット3: 現地の英語に慣れるまで時間がかかる
最後のデメリットはNICだけではなく、日本の語学学校全てに当てはまります。
いくらネイティブの先生とはいえ日本に長く住んでいる方ばかりなので、日本語を話せる先生も多いです。
やはり日本語が話せると、良くも悪くも日本人が話すアクセントの強い英語(ジャングリッシュと呼ばれる)を理解できてしまうんですね。
また生徒に理解しやすいよう、英語を話すスピードも遅いです(あくまでも私の感覚)。
なのでNICで1年間英語をびっちり勉強しアメリカに行って驚いたのは、現地の先生が話す英語が早すぎて全く理解できなかったこと。
最初の3週間はクラスで何が話されているのか全く理解できず、クラスが終わってから先生に何度も確認しに行ったのを覚えています。
そして日本語のアクセントが強すぎたのか、僕の話す英語がネイティブに全く理解してもらえずに苦労しました。
ここら辺の問題は留学してしまえば徐々に解消されていきますが、日本の語学学校行くとこんなデメリットがあることは把握しておくと良いでしょう。
まとめ
メリット | デメリット |
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今回は卒業生のリアルな声ということでNICのメリット・デメリットを紹介しました。
NIC卒業生のインタビュー記事もぜひ参考にしてください。
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