アメリカに住むとなると、ホームステイを連想させる方も多いのではないでしょうか。
アメリカ人の家庭で生活するということで、不安と期待が混ざり合った住み方がホームステイではないかと思います。
私自身も、最初の寮生活を終えた後に選んだのがこのホームステイ。
ボブとリンダという白人の老夫婦と4ヶ月ホームステイをしましたが、学校では学べないことの経験の連続でした。
もくじ
メリット
契約は短期間でも大丈夫
私はラスベガスにあるエージェントを通してホームステイ先を探しましたが、短いもので1ヶ月間から契約可能でした。
ちなみにこれは私がお世話になったエージェントから送られた、料金の写真です。
毎日2食の食事付きで$900、さらに月ごとの更新が可能なのでホームステイは意外と便利ですよ。
アパートやルームシェアとなると短くても契約は1年、寮でも4ヶ月の契約が必要です。
結果的に4ヶ月(1学期分)をホームステイで過ごしましたが、契約期間が短くても大丈夫なので、アメリカ人の家族と住んでみたいという方にもお勧めです。
また自分のホームステイ先が自分に合わないと思ったら、それをエージェントに連絡しホームステイ先を変えてくれることも出来ます。
食事つき
ホームステイ先では寮のようなあまり美味しく無い食事ではなく、ほとんどの場合(味が合わない時もあるが)アメリカ人の美味しい手料理を食べることが出来ます。
私が住んでいたホストファミリーは、朝はシリアルやパンを勝手に食べて良いよというシステムでしたが、夜7時くらいになるとみんなで食卓を囲んで夕食をとります。
アメリカに来た当初は学生食堂で食事を済ませていたので、リンダの手料理は本当に美味しく感じました。
こんなものをアメリカ人は家庭で食べるのかと勉強にもなりましたし、冷蔵庫にはわさびのチューブが常備してあり、ボブがわさびは最高だと言っていたのも驚きでした。
日本の食べ物がアメリカ人の家庭に浸透しているとは夢にも思わなかったからです。
私が肉じゃがを作って振る舞ったこともありますし、食を通してお互いの文化を知れるのは、ホームステイならではの経験ではないでしょうか。
ホームステイの日最後の夕食にはボブが特製のステーキを振る舞ってくれたのを今でも覚えています。
毎日おいしい食事付きですし、夕食の時間に家にいなくても冷蔵庫に入れておいてくれるので、勉強に集中したいあなたにはぴったりではないかと思います。
英語力(特にスピーキングとリスニング力)が一番伸びる
寮、アパート、ルームシェアをするよりもほぼ確実に英語力が上がるのがこのホームステイの強みです。
私も含め、どうしても留学生は同じ国の留学生と住みがちなので、自然と学校以外では英語を使わない環境を作ってしまいます。
アメリカに住んでいても、英語よりも日本語を沢山使っていたら英語がなかなか伸びないのは当たり前ですよね?
環境が人を替えるといいますが、まさにホームステイでは毎日英語しか聞こえない環境を作ることが出来ます。
私がお世話になったのは、ボブとリンダという白人のおじいちゃんおばあちゃんの家庭でした。
旦那さんは既にリタイアをして常に家にいましたし、夕食の際はおばあちゃんも仕事から帰って来て一緒にテーブルを囲んで“今日の学校はどうだった?”という話をしたのを覚えています。
以前の記事“アメリカのユーモアを学ぶならこれ、“The Office”をお勧めするわけ”でアメリカ人のユーモアという話をしましたが、私はこのホームステイでボブがどのように知恵の効いたユーモアを使うのか、勉強になりました。
ドラマでもこういったユーモアを勉強することは出来ますが、やはり直接アメリカ人から毎日のように聞くのとでは、慣れるスピードが違います。
またホリデイシーズン(クリスマスなど)にはボブとリンダの息子・娘達やその子供(4歳から11歳まで)が家に来ます。
まだアメリカに来たばかりで英語が話せない頃の自分と、4-5歳のアメリカ人の子供の英語力は非常に使える単語が似てくるため会話がしやすく、小さい子供がいるホームステイは英語を勉強する上で最高の環境です。
実際に私も子供受けは昔から良い方なので、3人の子供達とはすぐに仲良くなりました。
特に一番下の4歳の子からは絶大な人気で、お家に彼が遊びにくると真っ先に私の部屋に来て“ムーニー、ムーニー(アメリカではムネと発音できない人が多い)”と、遊んでくれというのです。
私も学校の宿題に追われていましたが、小さい子から遊んでくれと言われて断るわけにもいかないので、彼がきたら常に遊んでいました。
小さい子供は相手の英語力に関係なく自分の話したいことを話すので、リスニング力が伸びることは間違い無いでしょう。
“私はとにかく英語力を伸ばしたい”
という方は、ホームステイをお勧めします。
デメリット
ホームステイのいい話をしてきましたが、もちろんアメリカ人の家族と住んでいて苦労する面もあります。
ここからはホームステイならではのデメリットを紹介します。
ハウスルールがある
その家にはその家のルールがあるといいますが、これはアメリカも一緒です。
私が住んでいた家では、以下のようなルールがありました。
- 夕食時までに家に帰らない時は連絡する。
- 夫婦の寝室は開けない。
- 友達を連れてこない。
- 夜は騒がない。
- ドアノブを回してから扉を閉める(そのまま閉めるとカチャっと音がなりうるさいから)
最後のルールはおばあちゃんが夜中の勤務が多く、日中は寝ているからだそうです。
基本的なルールが多くあまり生活の支障にはならなかったですが、やはり自由度は他の住み方に比べ制限があります。
宗教の勧誘がある場合がある
これはホームステイ先によって違って来ますので、必ずとは言い切れません。
私が住んでいた家族はモルモン教で、食事の前には必ずお祈りしてから食べていました。
食事の際のお祈りを見て、住み始めた当初はなにかの宗教なのかなと思ってはいましたが、そこまで人の宗教には関与しない性格でしたので、気にはなりませんでした。
住み始めてから2ヶ月が経ったころ、私もなかなかアメリカ人の友達が出来ずに苦労していたのを見かねてか、ホストファミリーが教会に連れて行ってくれた時です。
そこには私の同年代ぐらいの子がいて、卓球やゲームをして盛り上がっているではありませんか。
留学生の私にも優しく声をかけてくれて、何人かの友達が出来たのを覚えています。
友達が出来て楽しかったことをホストファミリーに話すと、それから毎週のように教会に連れて行ってくれました。
当時の私は本当に無知だったので、それが教会とも気がつかず、ただ友達を作りに行っていたのです。
友達と遊び終わったと思ったら、次は別の部屋に呼ばれ、みんなで聖書を読みだすではありませんか。
さすがにこの時にここが教会だとわかり、注意しないといけないなと思うようになりました。
それから宣教師の若い子がホームステイ先に毎週のように出入りすることになり、夕食が終わると聖書について私と別の部屋の韓国人の留学生に話し始めるのです。
電話番号を交換すると、彼らか遊ばないかと電話が来るようになりましたが、また教会に行って宗教に勧誘されると思うと、彼らと遊ぶ気も無くなってきました。
みんないい人なのですが、これは私を彼らの宗教の入れるためにやっているのかもしれないと疑心暗鬼になり、彼らを信用できなくなってきたのです。
そんなことからも学期が終わる時には、ホームステイを終えることにしました。
宗教自体は悪いものだと思っていませんが、住んでいる家まで来て勧誘されるとさすがに住みにくくなってきます。
ちなみに最後ホストファミリーと別れる際には、日本語で書かれたモルモン教の聖書をもらいました。笑
まとめ
- アメリカ人家族と生活するため、英語が一番伸びる住み方。
- ただその反面、ハウスルールがあったり、宗教の勧誘を受けたりと自分の家としての住みにくさを感じる場面があるかもしれない。
こうしてみると、ホームステイ生活にはアメリカらしさが詰まっているなと感じます。
ホームステイ以外にもアメリカでは様々な住み方を選ぶことができますので、参考にこちらの記事もどうぞ。