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【アメリカ大学クラス紹介】UNLV FAB 467 自分たちでレストランを運営する授業とは?

hello tokyo group pic

卒業間近、40以上のクラスを取り終えた後に取るのがこのレストランマネジメントのクラス。

自分たちでお店のテーマを決め、出す料理や飲み物を選び、マーケティングをして人を集め、実際にレストランを運営するという今まで勉強して来た集大成のような授業です。

今回の記事ではUNLVで一番ユニークと言っても過言ではないクラス”FAB 467”を紹介します。

私の教授紹介

Christopher Lindsay, University of Nevada, Las Vegas
Laura Boscarolo, University of Nevada, Las Vegas
Rate My Professor 評価

chef lindsay

 

Dr. Book

(Rate My Professorについてはこちらから)

このクラスの教授はキッチンを管理するChef Lindsayと、フロアを管理するDr. Book (Laura Boscarolo)の2人です。

Chef Lindsayは体重200kgを超える大男で、Dr. Bookは金髪美人。

この2人は絵に描いたような美女と野獣の組み合わせです。笑

Rate My Professorの評価通り、授業や採点方法はとても整理されていて分かりやすかったのが印象的でした。

メールで質問をしても丁寧に返信してくれますし、Chef Lindsayにいたっては人生相談を聞いてくれたり、生徒が卒業してからも連絡をくれるなど、生徒思いだったのを覚えています。

Chef LindsayとDr. BookはFAB 467を取るなら絶対にお勧めする教授です。

クラスの特徴

4年間受けた授業の中で一番ユニークかつ、面白かったのがこのクラス。

このクラスの特徴は以下の3つです。

  • 実技試験
  • 5~6人のグループになってレストランを作る
  • 実際にレストランを運営できる

それでは一つずつ説明していきます。

実技試験

このクラスの筆記試験はメニューをどれくらい把握しているかというテストしかなく、実技試験(全部で8日運営されるレストランでどのように働いているか)で成績が付けられます。

丁寧な言葉遣いでオーダーを取っているか、料理を早く運んでいるかなど、フロアの動きはDr. Bookが細かくチェックし、オーダーが時間内に作られるかというキッチンの動きはChef Lindsayが細かくチェックします。

1人の生徒がずっとキッチンやフロアで働くわけではなく、各生徒4回づつフロアとキッチンに分かれて働きます。

私はフロアではフードランナーを担当し、キッチンではステーキとハンバーガーのセクションを担当しました。

レストランの動きというのは基本的にはどのジャンルでも一緒なので、正直レストランで働いたことのある人に実技試験は有利ですね。

グループになってレストランを作る

Hello tokyo member

このクラスでは1グループ6人から成り、以下のように役割分担がされます。

  • 料理長
  • 副料理長
  • マーケティング担当
  • バー担当
  • ホール責任者
  • ゼネラルマネジャー

私は運良く真面目に仕事をし、協力をするグループメンバーに恵まれ、役割分担、テーマはすぐに決まりました。

レストランの名前は“Hello Tokyo”。

これがマーケティング担当が最初から作った僕らのグループのポスターです。

Hello tokyo poster

彼女は日頃からマーケティングの仕事をしているようで、このようなイラストの作成は得意だそうです。

私は当時ラーメン屋の店長だったこともあり、料理長に任命されました。

適材適所という言葉があるくらい、役割分担は非常に重要になってきます。

続いてフロア担当。

彼女も一からフロアテーブルの配置、テーブルクロスの色、内装から音楽まで、フロアのありとあらゆることを担当します。

hello tokyo フロアプラン

音楽はこんなのが良いんじゃないと、アプリで日本の曲をダウンロードしてくれました。

hello tokyo music

彼女もレストランのウエイトレスとしてアルバイトしているらしく、フロアの事は任せてという感じでした(こういう時にアメリカ人の女性は本当に心強い)。

そして私たち食べ物飲み物を担当しているグループはメニュー、レシピを決めます。

スペシャルメニュー(メインと前菜のような軽いもの)を2品決めなければなりませんが、先生から“メインは$10、前菜は$5”と値段が決められています。

原価も30%以下と決められているため、あまり豪華な物は出せないので、考えなくていけません(私はロブスターを出したかったですが、原価が高いと却下されました)。

悩んだあげく、私たちが出したスペシャルメニューは食べ物が焼き鳥と“Kawaii(かわいい) Ramen”。

飲み物はイチゴと酒を混ぜたものと、抹茶のミルクティーに決まりました。

hello tokyo ramen hello tokyo yakitori

なんせスペシャルは50食ずつ提供しなければいけないため、それに伴う事前準備、買い出し、当日の入り時間、提供するまで何分かかるか、全てを自分たちで考えます。

そのためほぼ毎日連絡をグループチャットで取り合い、週末はグループで集まりレシピの改良からオペレーションの準備まで、細かく決めていきます。

hello tokyo group chat

本当に自分たちのレストランを一から作るようで、分からないことばかりでしたが皆一致団結していました。

実際にレストランを運営

このクラスでは、それぞれのグループに1日4時間ほどの時間が設けられ、実際にお客さんを迎えレストランを営業します。

もちろんお金ももらいますし、チップも受け付けます。

レストランに来るお客さんはグループメンバーの友達もいれば、彼らの家族、また全くグループメンバーとは関係ないんだけど立ち寄った人など様々です。

私たちのグループは、ゼネラルマネジャーが友達を50人以上連れて来てくれたこともあり、レストランは大盛況。

自慢の焼き鳥とラーメンは開始1時間で完売しました。

フロア担当が上手くお客さんを回してくれたお陰で伝票が溜まり、食べ物が出てこないということもありませんでした。

各ポジションごとにリーダーの役割を担っているわけですから、周りの生徒にどう指示するかも評価の対象になります。

このクラスのレストランを運営する上でもっとも大変なのは料理を作るのでもなく、お客を呼ぶのでもなく、いかに周りの生徒に動いてもらうかなのです。

なので自分たちのレストランを運営する前から他の生徒とコミュニケーションを取っておくことが大事ですし、2人の間に信頼関係がなければ思った通りに動いてくれないのも事実ですね。

私もイメージトレーニングを何度も何度も行っていたので、料理長として上手くキッチンを回せたかなと思います。

結果は私たちのグループがクラスで一番の売り上げで、先生からも最高評価をいただきました。

このグループで一緒にレストランを1から作った事は、大学生活最高の思い出ですね。

まとめ

  • FAB 467は各グループに分かれ、オリジナルのレストランを運営する授業。
  • レストランのテーマ、レシピ、テーブルの配置など全てを自分たちで考える
  • 人に指示することの大変さ、信頼関係を気づくことの大切さを身をもって経験できる貴重なクラス

UNLVで受けることが出来ないFAB 467。

もちろん最初から最後までグループで活動するので大変なこともありますが、レストランが終わってから仲間と分かち合う達成感は今でも忘れません。

UNLVの授業に興味のある方は、是非こちらの記事も読んでみてください。

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ムネ

ネバダ州立大学ラスベガス校卒。現地の会社からE2ビザを取得しラーメン屋店長になるも、2年後にコロナで解雇。ロスに引っ越すもそこで不法滞在となる。日本への一時帰国を経て現在はサンディエゴのレストランで働いています。 Facebookページから最新記事をお知らせ
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