あなたがもしサービス業に興味があるなら、ラスベガスは最適の留学先と言っても過言ではありません。
ラスベガスの大学では実践的な授業を受けることができ、在学中にキャンパス外で働くことが出来るからです。
私がUNLVに編入し、最初に受けたのがこのマーケティングの授業です。
ホテルで働いている人がクラスに講演しに来たり、マーティング部の前でプレゼンテーションしたりと、今まで受けたことのないようなクラスでした。
今回はこのマーケティングの授業を紹介します。
もくじ
私の教授紹介
Lenna Shulga, University of Nevada, Las Vegas
Rate My Professor 評価
(Rate My Professorについてはこちらから)
マーケティングの仕事をしながら、学校で授業を教える多忙な教授です。
授業に熱はありますが、Rate My Professor でも“Heavy Class(疲れるクラス)”とあるように、教授の話ばかりでつまらないと感じるかもしれません。
ヨーロッパ出身の教授なので英語に少しなまりはありますが、講義内容は理解できるので安心して下さい。
ただ宿題の質問が曖昧だったり、ルーブリックが分かりにくいときがあります。
メモ
ルーブリックとは?
学習到達度を示す評価基準を観点と尺度からなる表として示したものである。主に、パフォーマンス課題を評価するために使われる。 参照:wikipedia
例えばフォーマット(どのフォントを使うのか)や採点基準(3つ以上の文法間違いは10点減点など)が書いていなかったので、教授に何度も確認しなければいけないことが多々ありました。
クラスの特徴
UNLVで初めて受けるマーケティングの授業なので、初歩的なことを勉強するかと思いきや、SWOT分析、プロダクトミックスなど実践的なマーケティング戦略も勉強します。
またテストは全てオンラインですし、テスト範囲も事前に教えてくれるのでA評価を取るのは正直簡単でしょう。
このマーケティングのクラスの特徴は以下の3つです。
- エクストラクレジットが多い
- ゲストスピーカーがクラスで講演
- ホテルのマーケティング部にプレゼンテーション
それでは早速一つずつ説明します。
エクストラクレジットが多い
基本的にエクストラクレジットは1回でもあれば良い方ですが、このクラスでは2~3回エクストラクレジットがもらえるチャンスがありました。
エクストラクレジットとは?
成績を良くするためのボーナスポイントのようなもの。 例えば学校のサイエンスフェアー等のイベントに参加したり、宿題を人より多くやったり、親が説明会に参加したりすると、先生がそれをポイントにしてくれる。
参照:Hatena Blog
例えば学期末のクラス評価に協力すると10点のエクストラクレジットがもらえます。
下の写真のように教授にクラス評価に協力したよとメールを送れば、それだけで10ポイントもらえるのです。
他にも自分が考えるホテルのマーケティング戦略をレポートにすればエクストラクレジットがもらえることもありました。
これだけエクストラクレジットがもらえると、A評価は簡単に取れますよ。
ゲストスピーカーがクラスで講演
このクラスはゲストスピーカーが来て、先生の代わってホテルの話をしてくれることが多々ありました。
ゲストスピーカーとは?
講演をするために学校や企業へ招待される人。 ホテルなどホスピタリティ業界で実際に働いている人がクラスに来て、仕事の話を交えながら特別授業を行う。
以下の人たちが私たちのクラスで講演したゲストスピーカーです。
Tracilee Hoffman – ソーシャルメディア部長, Pinnacle Entertainment
「ソーシャルメディアをどのようにビジネスへ活かすか」
Dr. Billy Bai – UNLV大学院の副学部長
「流通とは」
他にもWynnホテルのナイトクラブXSでマネージャーを務める方など、ホスピタリティ業界で働く重役がクラスに来て話をしてくれます。
またサーカスサーカスホテルからは以下4人がクラスに来て私たちのチームプロジェクトを応援し、どんなプレゼンテーションをしてほしいかアドバイスを送ります。
- Lea Cooper – マーケティング部長
- Tom Nolan – アトラクション部長
- Anthony Caratozollo – レストランサービス部長
- Anke King – マーケティングマネージャー
そうそうたるメンバーが来るわけですから、私たち生徒は「下手なプレゼンテーションをして恥はかけない」と気持ちが高ぶるわけです。
そしてクラスも終盤に差し掛かると、いよいよ彼らへプレゼンする時がやってきます。
ホテルのマーケティング部にプレゼンテーション
“サーカスサーカスホテル内のゲームセンターAdome Midwayをどのようにマーケティングし、顧客を増やすか”
これが一番最後のチームプロジェクトでした。
ホテルの客室数が世界一多いラスベガスならではの授業です。
このサーカスサーカスホテルというのは今日本のIRでも話題のMGMリゾートが運営しているホテルってご存知でしたか?
ラスベガスを象徴するホテルの一つですが、老朽化と少し中心街から離れた所に位置するため、売り上げに伸び悩んでいます。
このプロジェクトは1グループ5人で構成され、リサーチペーパーを書き、最後にはグループでプレゼンテーションをします。
先ほど紹介した4人が当日に来て、プロの目からプレゼン内容を審査します。
さらに1番良いプレゼンをしたグループにはホテルの内にある30年以上続く高級ステーキハウスTHE Steak Houseに招待と、豪華な特典付き。
日本の大学でいう3年生の生徒がこのクラスを取るため、皆ステーキよりもMGMのマーケティング部にアピールし、就職活動しようと必死です。
実際に私もホテルに行きゲームセンター内を調査し、働いている人やお客さんにインタビューをしました。
そして以下のことが調査してわかりました。
- ホテルのゲスト、ホテルで働いている人の多くが場所を知らない(サインが見づらい)。
- 競争相手と比べると景品の品揃えが悪く、ゲームもユニークさに欠ける。
- 親は子供に安いゲームで、多くの種類を遊ばせたい(価格志向型のお客が多い)。
インタビューをしてみると、インターネットで調べても出てこない情報がお客さんの口から飛び出してきます。
私たちのグループは5人で16ページのレポートを書き、プレゼンテーションへ臨みました。
SWOT分析、SMARTマーケティングゴール、Product Mixなど、授業で習ったありとあらゆるマーケティング戦略を使って自分たちのアイディアをプロの前で発表するわけです。
残念ながら優勝したのは別のチームでしたが、それ以上に貴重な経験となったプロジェクトでした。
クラスの感想
UNLVに編入して最初のクラスだったので、チームプロジェクトの多さ、課題の濃さには正直驚きました。
またホスピタリティ業界で働くゲストスピーカーが何人も来るのは教授の人脈でしょう。
16ページという膨大な数のレポートを書いたのも初めてですし、実際にホテルでお客さんにインタビューしたのは貴重な経験になりました。
疑問があればインターネットで答えを探せる時代だからこそ、足を運び調査すると、自分の考えとは違う答えに出会えます。
まとめ
- TCA 380はUNLVでとれるマーケティングの授業。
- 通常の授業よりも多くエクストラクレジットをもらえるためA評価をもらいやすいクラス。
- ホスピタリティ業界で働く人たちがゲストスピーカーとしてクラスで講演してくれる。
- クラス最後はマーケティングのプロを前にプレゼンテーションをし、評価してもらえる。
ホテルのマーティング部の前でプレゼンするなどアメリカの授業は実践的なものが多いです。
会社も即戦力を探しているためマーケティングの授業は絶好のアピールチャンスとなるでしょう。
こちらの記事ではUNLVで受けれるユニークな授業を紹介しています。