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【世界3カ国のホテルでインターンシップを経験】国によって働く環境はどこまで変わる?

hotel world

こんな方におすすめ

  • 留学してホスピタリティを学びたい
  • 海外のホテルで働いてみたい
  • 留学経験者の話を聞きたい

 

今回協力してくれたのはこの方

前沢稜史(まえざわ りょうじ)さん
ryoji faceホテルマネジメントを学ぶため渡米。世界的に有名なホテルが建ち並ぶラスベガスの大学で勉強した後、オーストラリア、スイスの大学に編入。

これまでの在籍校
・College of Southen Nevada (アメリカ)
・Blue Mountains International Hotel Management School (オーストラリア)
・Les Roches International School of Hotel Management (スイス)

 

 

今回はインタビューを引き受けて頂きありがとうございます。早速ですが、稜史さんは留学中にオーストラリア、モルディブ、日本のホテルでインターンシップをしたと聞きました。

はい、1つ目のインターンシップはシドニーにあるフランス系の五つ星ホテルSofitel Sydney Wentworthのレストランやインルームダイニング。

2つ目はモルディブのリゾートホテルKanuhura Maldivesでフロントオフィスとバトラー(客室係)。

そして3つ目は日本の京都にあるThe Ritz Carlton KyotoでHR(人事部)で経験を積みました。

 

インターンシップ先の国の特徴、働く環境の違いなどありましたか。

singapore ryojiまずシドニーは大都会なので欲しい物資はなんでも揃いますし、物価が高いこともありオーストラリアは他の国と比べて給料が格段に良かったのを覚えています。

モルディブと日本ではインターン生は本業の人よりも安い賃金でしたが、オーストラリアでの賃金はフルタイムの方達と同じでした。

オーストラリアは賃金の面では他の国よりも待遇が良いですね。

職種にもよりますが、例えばあなたの仕事が時給$20だとすると、土曜日は$25、日曜日は更に$35まで上がり、祝日は$50まで跳ね上がります。残業代ももちろん貰えます。

なので週末にシフトが入った日は、基本給も高い上に残業代も高くつくので、いつも仕事の終わり間際に混んでくれと願っていました。笑

そしてインターンでしたが休日に対する手当が厚く、有給も貰える上に未消化分は退職時に給料として振り込まれるなど、従業員を丁寧に平等に扱っていた印象があります。

 

なるほど、インターン聞くと無給のイメージですが、ちゃんと給料もオーストラリアではもらえるんですね。モルディブはどうでしたか。

Maldives ryojiモルディブは賃金の面では、インターン生という事もあり、月$200の基本給+チップでした。

本業で働く人でも基本給は約$500+宿泊客からのサービス料+チップなので、他の国との賃金の差はだいぶ大きいように感じましたね。

メリットとしてはモルディブはハネムーンでも人気のスポットですので、ホテルで働きつつ綺麗なインド洋に囲まれた生活を送れ、休みの日は泳いだり砂浜で海岸線を眺めながらゆっくりと時間が過ぎるのを楽しみます。

これはモルディブ人ならではの過ごし方で、マイペースの僕よりもマイペースなモルディブ人と働くのはある意味新鮮で面白かったですね。

 

賃金ではオーストラリアとかなり差がありそうですね。島での生活は別世界にいるようで羨ましいです。

はい、しかし1つの島には1つのホテルしかないので、地理的には本当に狭い世界で生活をしていかなければなりません。

なので活発で行動的な人にはモルディブで働くのはあまり向いていないと思います。

 

日本のリーツカールトンはどんな特徴がありありましたか。

ryoji ritz大きな特徴としては、リッツカールトンはゴールドスタンダードと呼ばれる企業理念に沿ったサービスを心がけていて、従業員もその理念や考え方を徹底的に叩き込まれたことです。

以前のインターン先の会社でもオリエンテーションで社風を吹き込まれましたが、リッツカールトンでは吹き込むというより、浸して染み込ませ、リッツカールトン専用の人材を育成していました。

毎日の朝礼ではそのゴールドスタンダードがどういうものかを確認しあい、常にその理念をサービスに応用できるようにマネージャーは従業員に促し、実際に応用された行動が出来れば、その従業員は会社から表彰されるというシステムでした。

なので従業員たちも会社から認識されることでモチベーションを常に保てることが出来るので、会社も従業員もwin-winの素晴らしい環境でしたね。

お客様と従業員の繋がりもゴールドスタンダードによるものが大きく、その三角関係を照らし合わせて自分ならどうしたかと考える事が多くありましたね。

 

稜史さんはラスベガス、 オーストラリア、 スイスと世界の名門ホテル学校を経験した数少ない日本人の1人だと思います。これからホテル経営学を学びたい後輩に向けて、それぞれの学校の特色やお勧めの学校を教えてください。

全部おすすめというよりは、それぞれの持つ目的や描く理想の留学像みたいなのを基準に選ぶといいと思います。

アメリカではCSNを卒業してから4年制大学のUNLVに編入することが可能ですし、社会での経験を積みたいのであればアメリカには卒業後の1年間のOPTもあります。

この似たような制度は実はオーストラリアにもあって、graduate visaという卒業後2年間働けるビザが発行されるので、より一層深い経験を積むことが可能ですし、昇進のスピードはとても早いので、母国に帰った際には職業上のタイトルを持ち帰ることも可能です。

僕は卒業後にシンガポールで働く事を選んだのでこのビザは習得しませんでしたが、実際オーストラリアでの留学生のほとんどはこれが目当てだという話も聞いたことがあります。

スイスでは既に叶えたい夢が決まっている人達、修士課程やMBA の学生達と同じ釜の飯を食いながら生活します。

横のつながりを作りつつ、自分の夢や目標に対して色々な角度で思考を張り巡らせられるので、ホテル経営のみならず、ホスピタリティ系のビジネスを手掛けたい方にはお薦めできます。

僕のような渡り鳥留学スタイルは、世界中を点々とできて楽しい部分も多いですが、1つの国や場所に腰を据えた留学も、勉学により一層集中でき深い人間関係などを築けられると思うので、自分に合った留学の仕方・国を見つける事が大事だと思います。

なるほど、参考になりました。今回はありがとうございました。

 

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ムネ

ネバダ州立大学ラスベガス校卒。現地の会社からE2ビザを取得しラーメン屋店長になるも、2年後にコロナで解雇。ロスに引っ越すもそこで不法滞在となる。日本への一時帰国を経て現在はサンディエゴのレストランで働いています。 Facebookページから最新記事をお知らせ
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