今回はこんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- おすすめの村上春樹の洋書3冊
- 日本人著者の洋書小説を勧める2つの理由
村上春樹と言えば、日本だけでなく世界中で知られる有名作家です。
洋書小説を読むなら、まずは村上春樹の本から始めてみましょう。
記事の後半では、なぜ日本人著者の洋書が初心者にはお勧めなのか説明していますので、ぜひ最後まで読んでください。
もくじ
Norwegian Wood
最初に紹介する1冊は『Norwegian Wood(ノルウェイの森)』です。
この作品は国内累計発行部数は1000万部を突破し、映画にもなった村上春樹の代表作。
あらすじ
主人公のワタナベ37歳がビートルズの「ノルウェイの森」をドイツ行きの飛行機の中で聴き、学生時代を回想していく物語。
高校の時に親友が自殺したり、彼の彼女と大学時代に付き合うも、彼女は体調を壊し精神病院へ。
そして今度は彼女が自殺。主人公ワタナベを取り巻く人間関係・女性関係が描かれています。
村上春樹はこの本について「死と愛とセックスしか書いていない」とインタビューで語っているほど、主人公が色んな女性と関係を持つストーリーです。
Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage
Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage (English Edition)
Haruki Murakami (著), Philip Gabriel (翻訳)
続いての1冊は『Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage
(色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年)』です。
日本だけにとどまらず、世界中でも人気のこの作品。
なんと発売9日目にして、全米ハードカバー・フィクション部門のベストセラー第1位にも選ばれました。
あらすじ
主人公多崎つくるは東京で鉄道会社に勤務する36歳。地元名古屋の高校に通っていた時、彼は4人の男女グループと行動をいつも共にしていた。
彼が東京の大学に進学したある日、なにも理由をつけずに4人から電話で、絶縁を言い渡されるのだった。
ショックから自分を見失い、自殺しそうになるも、新しい恋人・サラに出会い自分を取り戻す。
彼女のアドバイスで、主人公は絶縁の裏に何があったのかを探す旅に出るのであった。
「次はどうなるんだ?」という好奇心から、あっという間に読み終えてしまう1冊です。
1Q84
最後の1冊は村上春樹の大ベストセラー『1Q84』です。
多くのファンの間でも村上春樹の最高傑作と称されるこの作品。
全900ページと他の作品の2倍以上の読み応えがあります。
あらすじ
主人公は小説家を目指しながら予備校で数学教師として働く男性・天吾(てんご)と、スポーツインストラクターをしながら世の女性をDVなどで苦しめる男性を次々に暗殺する女性・青豆(あおまめ)。
10歳の時に一度だけ手を握り合った2人は、大人になってからもお互いのことを忘れることなく、再開できるのを熱望していました。
1984年に暮らす2人は別々のタイミングで「1Q84」というパラレルワールドに迷い込んでしまうのです。
「オウム真理教」のようなオカルト組織との戦い、パラレルワールドからの脱出、そして2人の思いは届くのか。
この作品を理解できたら、他の洋書小説に挑戦してみるのも良いかもしれません。
日本人著者の洋書小説を勧める2つの理由
ここまで村上春樹の洋書を3冊紹介しました。
それではここから、なぜ私が洋書初心者のあなたに日本人著者を勧めるのか深掘りしていきます。
理由その①:自分の理解した内容が正しいか、答え合わせができる
洋書小説を読んだは良いものの、ふと思うのがこんな疑問です。
そんな時に著者が日本人だとしたら、日本語でも本が出版されているはずなので、インターネット上であらすじを探すことができます。
本を読み終わった後に答え合わせをすることで、自分の解釈が正しかったのか、または本の内容を深く理解することに繋がります。
理由その②:日本人口調の言い回しが多いので理解しやすい
200ページくらいの洋書小説でも、読み出すとなかなか内容が入ってこないことに気づくでしょう。
それは著者の出身地によって独特のイディオム(熟語)や表現方法があるため、日本人の感覚とズレが生じるからなんです。
例えばアメリカ英語の一つに「From Missouri」という熟語があります。
これは決して「ミズーリ州出身」という意味ではなく、Be動詞と一緒に使い「証拠を見るまで信じない」という意味になるんです。
これはミズーリ州が別名”Show Me State(私に見せろ州?)”と言われ、ミズーリの人は疑い深い人が多く、証拠を見るまで信じないことからこのような名前がついたそうです。
このような“独特”な表現はアメリカ人著者からすれば“普通”なので、小説の中で頻繁に使われ、読者は「これはどういう意味なんだろう・・・」と疑問に陥ることがあります。
他の国の著者と比べると、日本人著者の作品が英語に訳されても文章の表現は分かりやすく、日本人に理解しやすいような言い回しが多いので読みやすいです。
「Takoyaki」や「Shibuya」のように、たまに日本語がそのまま英語になっている文章をみかける時もありますよ。
まとめ
今回は、村上春樹のおすすめの洋書3冊と、日本人著者の洋書小説を勧める2つの理由を紹介しました。
英語で小説を読むなら先ずは日本人著者、特に村上春樹の作品がオススメです。
今回の記事が、あなたが洋書小説の面白さに気づくきっかけになれば嬉しいです。