“COM Lab(コムラブ)”
“Communication Training Center(コミュニケーショントレーニングセンター)”
“Communication Learning Center(コミュニケーションラーニングセンター)”
名前はそれぞれの大学により異なりますが、各大学には授業で使うスピーチの練習が出来る施設があります。
アメリカの大学では、毎学期のように各クラスでプレゼンテーションがあります(多いときは1クラスに3つ、4つなど)。
またこういったプレゼンテーションの評価は成績に大きく影響してくるため、プレゼンテーションの成功がいい成績を残すためには必須なのです。
留学生の多くは英語が流暢に話せるわけではなく、クラスの前でスピーチをする自信がないという人も多いのではないでしょうか。
そんなあなたも大丈夫です。
このコムラブを利用すれば、ネイティブと同じ、いやネイティブ以上のスピーチをすることだってできます。
現地でも知らない生徒が多い、このCOM Labについて今回は発信していきます。
もくじ
COM Labとは?
COM Lab とは”Communication Laboratory”の略です。
スピーチテーマの選定、アウトラインの作り方、パワーポイントの作成など、スピーチに関することならあらゆることを手助けしてくれる施設です。
ほとんどの施設で”Any Class, Any Presentation(どのクラスのどのプレゼンテーションでも大丈夫)”と書いてあるので、スピーチの事ならスピーチのクラスでも、英語のクラスでも手助けしてくれるでしょう。
Tutor(チューター:クラス外で指導してくれる先生)に自分の悩みを相談し、一対一であなたの悩みにそった指導をしてもらう事ができます。
もしあなたが留学中であれば、キャンパス内のどこかに必ずと言っていいほどあると思うので、探して観てください。
なにが出来るのか?
プレゼンテーション内容の選定と練習
スピーチのテーマ決めから始まり、アウトラインの作成、パワーポイントの作成、手の動きやアイコンタクトなどの非言語コミュニケーションのアドバイスをもらうことも出来ます。
なぜこれらがプレゼンテーションをするにあたって大事なのかは、以下の記事で説明しています。
1人でこれらを全て決めることも出来ますが、第三者(チューターなどのプレゼンテーションに詳しい人)からアドバイスをもらうことで、スピーチの完成度が必ず増します。
私はレポートを書く時には毎回ライティングセンターを活用していましたが、スピーチがある際には必ずこのコムラブで練習し、アドバイスをもらっていました。
やはりネイティブにしか分からない直した方が良い点や、アメリカ人の笑いのツボも教えてくれるため、本番前に一度は利用するべきです。
楽器演奏の練習
このコムラブの用途は様々で、時には音楽のクラスで行うギター演奏の練習に来る生徒もいます。
ここで練習するのは、喋ることではなく人前で演奏することに慣れることです。
友達や家族だと緊張感が薄れますし、路上などでは逆に緊張して何も出来ないという生徒がここに来て、チューターまたはそこにいる生徒の前で演奏し、本番で緊張しないように練習します。
クラス外で、ある程度の緊張感を持ち演奏するには、コムラブは最高の環境でしょう。
就職面接の練習
コムラブの中には、就職面接の練習をしに来る生徒もいます。
チューターに面接官になりきってもらい、面接で聞かれそうな質問に答える練習をするのです。
チューターは手の動きや、アイコンタクト、髪を触る仕草、足の貧乏ゆすりなどの非言語コミュニケーションを観察する事に長けていますから、自分では気づかずに行なっている動作を認識し、正す事ができます。
先ほどの音楽演奏と同じですが、コムラブではチューターとある程度の緊張感が保てるため、就職面接の練習をする場所としては適しているのではないでしょうか。
Whisper Room(ウィスパールーム)とは?
コムラブに必ずと言っていいほど備えられているのがこのウィスパールーム。
ウィスパールームとは、中が防音対策されており、大きな声で喋っても外に声が聞こえないようになっている箱みたいなものです。
箱の中にはパソコンが置いてあり、自分のスピーチを録画してUSBドライブなどに保存することもできます。
チューターに相談するより、自分で練習したい人にはこのウィスパールームがオススメです。
家の鏡の前で練習することも出来ますが、ルーメイトや親に聞かれる心配や、ペットが邪魔しに来ることなど考えると、このウィスパールームでは誰にも妨害されずにスピーチを練習する事ができます。
またこのウィスパールームの良いところは、自分のスピーチを録画できるため、自分で映像を確認し、すぐにフィードバックを得られる事です。
カンペを見すぎていないか、アイコンタクトを取っているか、天井を見ながら話していないか、手の動きが不自然ではないかなど、自分の映像を観ながら修正箇所を確認できます。
またその映像を保存し、チューター、家族や友達に見せ、アドバイスをもらうことも出来ます。
ウィスパールームを効果的に使うことで、チューターが忙しくても時間を有効活用しスピーチの練習が出来るでしょう。
ネイティブ以上のスピーチをするにはネイティブの力を借りる
留学生の私たちの多くは、英語力だけではネイティブ(アメリカ人の生徒)には敵いません。
ですがプレゼンテーションの良し悪しというのは英語力だけでは判断されません。
留学生は英語力で勝負するのではなく、プレゼンテーションのまとまり、流れ、内容が先生の指示に沿っているかなど英語力以外の部分で他の生徒と差をつけましょう。
むしろネイティブはスピーチの練習をしない生徒が多く、英語はスラスラ喋れるがプレゼンテーションにまとまりがない場合がほとんどです。
日本人が日本語だと油断してあまりプレゼンテーションを練習しないように、アメリカ人も英語だと練習を怠る生徒が多いです。
なのでコムラブでネイティブのチューターから指導を受け練習すれば、5-7分のスピーチをネイティブより上手く発表することは難しくありません。
スピーチで大事なのは英語力よりも準備力です。
まとめ
- COM Lab(コムラブ)とはスピーチのテーマの選定、アウトラインの作り方、パワーポイントの作成など、スピーチに関することならあらゆることを手助けしてくれる施設。
- スピーチ以外にも楽器演奏の練習や就職面接の練習まで、コムラブの用途は幅広い。
- Whisper Room(ウィスパールーム)を使えば、誰にも邪魔されずに1人でスピーチを練習でき、その映像を保存できる。
- コムラブを活用すれば、ネイティブより良いスピーチをする事は難しくない。
留学生、現地の学生でも知っている人が少ないこのコムラブですが、無料ですし一度は利用してみることをオススメします。
英語でのスピーチを苦手としている留学生が大半だと思いますが、そこでスピーチを避けるのではなく、準備することでスピーチがもっと楽になるのは間違いないでしょう。